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未来に漆喰を。

2012/02/26 23:41

 

2月24日、25日の2日間にわたって年に一度の大イベントに参加してきました。

 

まずは私が今期、副会長も務めております「グリーン建築推進協議会」。

その全国会員大会が開催されました。

言葉の通り、北は北海道から南は沖縄まで。全国から集まった「仲間」たちです。

 

グリーン建築推進協議会とは

グリーン建築(循環型建築)を推し進める為の協議会で全国53法人(平成23年5月現在)で設立された協議会です。古民家の保存・活用の推進を始め、これから建てられる住宅も長期間使用できる品質になるように、建築構法の認定や建てられた新築住宅が適合する住宅であるかの認定作業並びに、将来この住宅が不要となった際、使用されている木材を買取販売できる証明書の発行などをおこないます。

 

…という説明では分かりにくいですよね(笑)

  • 今まで残されてきた古民家を守ること。
  • 解体される古民家から出る「財」を再利用すること。
  • 新しく建てられる住まいが将来「古民家」となる建築を行うこと。

 

これらを目的として、

日本全国の「古民家鑑定士」有資格者による会が集まって作った全国団体です。

 

木にもこだわり、古材にもこだわり、

当然ながら、壁にもこだわりたいのが「住まい」。

全国の「仲間」が建てる住まいには少なからず漆喰をはじめとした伝統素材が用いられていきます。

 

 

  1. 伝統素材を守ることは伝統技術を守ること。
  2. 伝統技術を守ることは古民家を守ること。
  3. 古民家を守ることは左官文化を守ること。
  4. 左官文化を守ることは伝統素材を守ること。

おなじみ、私の4つの行動理念です。

多くの仲間たちによって伝統素材や左官文化が守られていくことを心から望んでいます。

 

グリーン建築推進協議会 ホームページ

http://www.g-cpc.org/ 

 


 

そして昨年のカンブリア宮殿の放送により大注目をいただいたのが

「古材倉庫グループ」。http://www.kozai-g.com/

 

全国から集まったビジネスパートナーの皆さん。

前述のグリーン建築の理念を実践されている皆さんです。


 

 

カンブリア宮殿に出演された井上幸一代表。

今回も様々な施策を発表されました。

 

私はコチラでも「お手伝い」の係。

実際に施工される物件での材料のご相談を受けています。

 


 

これら2つの活動。

実は共通した「理念」があるんです。

 

 「未来の子供たちのために」

 

この言葉を第一に様々な活動を行っています。

私の活動も未来に伝統素材を伝え残していくこと。

 

これからも頑張っていきます。

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黒砂糖と素材

2012/02/25 09:00

 

「素材にこだわる」ということは建築や工芸だけでなく、「食」の世界にも通じることです。

様々な素材で作られるのがお料理。

 

料理の基本は「さしすせそ」。その1番目は砂糖ですね。

今回はその砂糖について、おさらい。

 

 


砂糖には様々な製品がありますが、今日はその中でも黒砂糖

甘くてちょっとクセがあって、美味しいですよね。 

美味しい上にミネラルが豊富。カルシウムやカリウムがたっぷり。

…なぜでしょう?

 

それは黒砂糖の作り方に秘密があります。

まずは原料となるサトウキビ。

南の島には歌の通り、ざわわと生い茂っています。

 

まずはそのサトウキビを絞ります。

昔は絞り臼を牛に回させていたそうですね。

 

絞った汁を釜で煮て水分を飛ばします。 

 

で、出来上がり…にはならないのです。

サトウキビのしぼり汁は酸性の液体。

中和してやらないと固まらない…。

 

そこで登場するのが

「食品添加用消石灰」。

 

昔は藁灰を使ったり、サンゴを焼いた石灰を使ったりしていたそうですが、

現在は主に九州で製造された、

純度の高い消石灰が黒砂糖の産地である南の島々へ送られているのです。

 

アルカリ性の石灰を加えることで、

中和されるだけでなく絞り汁に含まれた不純物も取り除くことができます。

だから高カルシウム食品。お分かりいただけたでしょうか?

 

黒砂糖の産地での製造期間は例年10月~4月。

現在真っ只中です。

 

ただ、昨年の台風の影響もあり、今年の収穫は少ないそうですね。 

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本物の「木のオハナシ」

2012/02/24 09:00

 

よくあるオハナシですが…

 

オリジナルが良いのか?、それとも、そこからアレンジしたモノが良いのか?

 

老舗のお店に良くある話ですが「本家」?「元祖」?「直伝」?「総本店」?

 とにかく「我こそはホンモノでござい」という意思表示ですね。

 

「第一人者」という言葉もありますね。

様々な、多種多様なものが生まれる中でも、本流が求められることがあるわけです。

 

さて、変なトンチ話はこのくらいにして、

今度は住まいを造る素材で「本物」について考えてみましょう。

 

 


 

突然ですが問題です!

どっちが本物でしょうか?

 

【木材】

  1. 狂いが生じにくいように熱をかけ、強制的に乾燥させた杉
  2. 伐り出されたあと、長い時間放置して自然に乾燥させた杉

 

【瓦】

  1. バラツキが無いようにセメントで成形され、キレイに塗装された瓦
  2. 粘土の質に左右され、また、焼き色がまばらに異なる瓦

 

【土】

  1. ポロポロと落ちて部屋を汚さぬよう、固める成分が入った土
  2. 強くこするとワラや骨材が落ちてしまう土

 

【漆喰】

  1. 付着性を良くするためにほんの少し樹脂を加えた純白の漆喰
  2. 原料の麻や海藻のために濁った白の漆喰

 

 

 


 

分かりやすく書き過ぎましたね。

そうなんです。

 

ですが、まだまだ我が国の住宅事情は1の素材ばかりが使われています。

そこで色々な住宅会社が「ウチのは本物です!」「天然素材です!」と連呼するのです。

 

では実際には?

 

 「本物!本物!」と言っている間はなんとなく信じられない(笑)

 

騙されたくないですよね。

…漆喰の見分け方のヒントだけはこのブログに書いています。

探して読んでみてください。

 

さて、そんな本物、オリジナル と それに似せたモノやアレンジしたモノ

 

 選ぶのは誰なんでしょうか?

 

昨日、東京で開催された「木のソムリエ」講習にオブザーバ参加してきました。

 

「木」についてのホントの話をするのが木のソムリエ

決して薀蓄(うんちく)を語るだけがソムリエに求められる要件ではないそうです。

 

木が組み合わされ、「住まい」となり、そこに「家庭」が生まれるんです。

 

本物の木についてのオハナシ。

松や杉、ヒノキに関する知識を学ぶよりも木にまつわる物語を語るのが木のソムリエ

目からウロコの講習でした。

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おさらい 漆喰をDIYで

2012/02/23 22:38

 

もうすぐ春の移動シーズン。

引っ越しの準備とともに、新しい環境への準備も進められています。

 

今日はそんな時、よくいただく相談についておさらい。

ひさしぶりにDIYについてです。

 


 

「漆喰を自分で簡単に塗る方法は無いですか?」とよく訊かれます。

あります。簡単ですよ。

 

「綺麗に塗らないこと」です。

 

要するにただべたべたと塗りつけるだけ。

そう。塗るだけならば「誰でも」塗れるのです。

 

違いますよね?キレイに塗りたいんですよね??

プロの左官職人さんは、日々のたゆまぬ研究と努力で、

様々な左官材料の仕上げ方法を習得されていますし

当然、高度な技術が要求される仕事もあります。

 

が、DIY。 

そんな職人さん達と同じコトが「ぶっつけ本番」で出来るわけがないのです。

だって鏝(こて)ですら持ったことないでしょう?

 

実際、左官さんの中でも漆喰をしっかりと塗ることができる職人さんと、

そうでない職人さんがいるのです。

 

それだけ難しいからこそ受け継がれてきた技術。

もっともオーソドックスな漆喰の仕上がりは「平滑で艶消しの押さえ仕上げ」。

正直、それはあきらめていただくほかありません。

修練とカンが必要となりますから、独学でどうにかなるものでもありません。

 

さらに、漆喰という素材はペンキのようにただ平らに塗ればキレイに仕上がるものでもないのです。

手順を踏んで塗り重ねていく中で、乾燥の塩梅を見計らいながら。

塗りあがった後もその乾燥の様子を見守ってやる。

とにもかくにも手のかかる素材なのです。

 

漆喰に限らずぶっつけ本番で出来るほど、日本の伝統素材は甘くありません。

 

ただ、近年DIY用の漆喰というものも販売されています。

多少の樹脂などの化学製品が含まれている場合がありますがそれなりに良いものです。

「どうしても自分のチカラだけで!」とおっしゃる方はそちらを。

 

素材にこだわる方は

左官さんにお仕事をお願いしながら

「どこか自分でも塗ってみたい」とワガママを言ってみるのも良いかもしれません。

お手伝いしながら、とてもキビシイ指導を受けながら、自分で仕上げた壁。

 

それでも納得できるものになると思いますよ。

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実は始まっています「木のソムリエ」

2012/02/22 22:40

 

 漆喰エヴァンジェリストと名乗るワタクシですが…

 

現在全国で「木のソムリエ」という資格の認定が行われています。

 

そんな木のソムリエとは…

以下、紹介ページ抜粋です。 


木造住宅の魅力を伝える専門家として「木のソムリエ」という資格を制定しました。

木は身体にいい。木の家がいい。と思われ木造住宅を選択し建築されている方も多くいますが、どのくらいの方が「木の良さ」「使われている木のコト」を知っているでしょうか?

木造住宅を建築されるユーザーは「木」に期待しています。

 

木の良さ・・・しっかりと伝えて頂くプロを全国に誕生させて行きたいと考えています。

 

材木屋さんが【住育】(※1)という考え方をより多くのユーザーに伝え、住宅等に使われる木材の本当のお話をして頂きます。木造住宅を建築するユーザーは使用される木材に期待をしている中、高度経済成長時以降、国内の木材自給率は低迷し日本の気候風土にはそぐわない外国木材が主流となっています。

よりユーザーに木材の魅力を感じて頂き国内木材の自給率向上を目指し、また木から感じる豊かな生活を育んで頂きたいと願っています。「持続可能な循環型建築=グリーン建築(※2)」が日本の住宅のスタンダードになるよう推進して参ります。

 

※1【住育】とは

5つの「育」教育・知育・体育・徳育・食育・・・食べ物で子供に教える「食育」に対して、家・住まいのことを考え学ぶことを「住育」と言います。家とは本来「家族で幸せに暮らす基本の場所」です。多くの場合ローンを支払いながら、苦楽を家族で共にして過ごします。そして子供達は巣立ち新しい家庭を持ちます。 そして、新しい命が誕生します。多くの住宅は30年弱で解体&廃棄されています。想いはそこでクリアされてしまいます。大人になり、家族と暮らした写真のみが残ります。子供達に、経験を話してあげることは難しくなりました。 「自分の子供の頃の面影が残れば違った教育が出来る」のではないか、学校では学べないことが「親として伝えることが出来るのではないか?」視点を変えてみると「環境問題」も【住育】で考えることが出来ます。森林は二酸化炭素を吸収し酸素を放出します。そして木材は炭素を溜め住宅に使われます。木材を再活用することは二酸化炭素削減に繋がります。森と住宅から環境を考えます。それは「もったいないの心」を育てることにも繋がります。

 

木のソムリエは、下記の要件を満たす者に限ります。

 

 ・材木業、製材業を営んでいる方

 

資格取得には

 

①書類審査  

 事務局である一般社団法人200年住宅再生ネットワーク機構へ書類を提出

 講習受講前に書類審査をさせて頂き、その後講習へご案内致します。

 

②認定講習

 全国各地域での認定講習を受講頂きます。

 

③課題

 今後、各地域で開催する会議等で自身の活動内容や各地域での木材振興の為の行政がおこなう取り組み報告等をおこなって頂きます。

 

④認定

 一般社団法人200年住宅再生ネットワーク機構より認定させて頂きます。

 

なお、資格は3年毎の更新が必要です。

 


 

多くの方が建てる住まいは「木造住宅」。

しかし、そこで使われている木はどんな木なのでしょうか?

高温で強制的に乾燥された木材は長持ちしないともいわれています。

もしもそんな木が使われていたら?と思うととても心配ですよね。

 

我が国の伝統建築はちゃんとした材料が適切に用いられ、

チェックとお手入れさえ欠かさなければ、ご存知の通り「古民家」として残されているんです。

 

ちゃんと「木」について説明してくださる方がいらっしゃれば住まいづくりも安心ですね。 

資格に興味をもたれた方はコチラのページから詳細をご覧ください。

 

住まい教育推進協会 http://www.hepa.or.jp/

 

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「かずら」という伝統素材 ニュース記事に関連したブログ

2012/02/21 23:29

 

今日はちょっと変わった伝統素材。

蔓(かずら)です。

 

「蔓」と書いて「つる」と読むように、蔓草(つるくさ)のことを指します。

 

古来、自然に出来たヒモやロープの代わりに用いられてきました。

民具に蔓で編んだ籠などもありますね。

 

山遊びの経験があれば「ターザンごっこ」のアレです。

木からぶら下がった蔓につかまってア~アア~と(笑)

 

山で採れる素材。

現地調達できるものですからこんな使い方も。 

祖谷の蔓橋 Iya Kazurabashi
祖谷の蔓橋 Iya Kazurabashi / ume-y

 

吊り橋のワイヤーとして使えたんですね。

映画の世界だけでなくこうして今でも使われている場所があるんです。

その一つが徳島県三好市にある「祖谷のかずら橋」。

国の重要有形民俗文化財にも指定されています。

 

観光地としてこの吊り橋を訪れる人は年間に約35万人。

昨年のJリーグ、J1の観客動員第3位が約36万人の横浜F・マリノスですから…

そのくらいの人気。

 

どうでしょう、渡ってみたいと思いませんか? 

祖谷の蔓橋 Iya Kazurabashi

祖谷の蔓橋 Iya Kazurabashi / ume-y

 

今でも現役で使われる伝統素材。

素材よりもそれを使う文化を残していかねばなりませんね。

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関連ニュース

第7回日本漆喰協会作品賞 募集中です。

2012/02/20 23:36

 

2012年度で第7回を迎える「日本漆喰協会 作品賞」。

 

現在応募を受付ています。締め切りは3月15日です。

チラシのダウンロード(pdf)


 

日本漆喰協会さんのホームページで募集の要項も発表されました。

http://www.shikkui.gr.jp/recruitment4/recruitment_2012.html
 

 

さて、この「日本漆喰協会 作品賞」。

名前の通り応募いただいた漆喰の作品の中から

「社会的、文化的見地から特に優秀と認められる漆喰を使用した作品の表彰を行う」ものです。

当然、受賞に輝いた作品はいずれ劣らぬものばかりです。

 

日本漆喰協会ホームページより

 


既にご覧になった方も多いかもしれませんが…

冊子以外にも日本漆喰協会のホームページにて公開中です。 

http://www.shikkui.gr.jp/

 

さらに第1回から第6回まで、全ての受賞作品が閲覧できます。

なかなか見応えのある作品ばっかりです。

漆喰を使った住まいや建築物に興味のある方は是非ご覧いただければと思います。

 

また「自信のある」物件を手がけた方は是非ご応募ください。

応募には書類や写真も必要ですが、一番必要なのは「漆喰」。

「技」が一番ではないんです。

 

漆喰を使った素晴らしい事例があれば全国に知らしめる機会です。

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漆喰の原石

2012/02/19 23:19

 

ダイヤモンド。

富の象徴でもあり、世の女性の憧れでもあるんでしょうか。

 

イメージ

 

 

理系男子の笑い話で

婚約者との指輪のハナシになり「指輪はダイヤがいいわ」と。

それを聞いた理系男子。「ああ、C(炭素)のカタマリだね。」とムードぶち壊し(笑)

 

そうなんです。ダイヤモンドは炭素の同素体。

単なる炭素のカタマリだと考えれば石炭などとミテクレが違うだけの物質なんです。

 

それではムードぶち壊しですね。

 

ダイヤモンドと同様、

鉱物には同じものでありながら様々な姿を見せるものが少なくありません。

その一つに石灰石。これまで何度も説明してきたように、漆喰の原料となります。

 

石灰石の仲間でいえば大理石。

中国の大理で採れることから名付けられた石灰石の仲間です。

 

そしてこれらも石灰石。

 

 

 

カルシウムの結晶の出来かたによって様々な姿を現してくれるんです。

素材の世界、原石一つとっても奥が深いですよ。

 

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インフルエンザと漆喰

2012/02/18 22:52

 

「漆喰がインフルエンザに効く!」というキャッチコピーが少なからず流布しています。

実際に様々な実験を行い、その環境下でウイルスが死滅するそうなのですが…

 

確かに近年発生した鳥インフルエンザ口蹄疫などの殺菌用に

多量の消石灰が散布されています。 

コケコッコー共和国 - Kokekokko Republic // 2010.01.04 - 12
コケコッコー共和国 - Kokekokko Republic // 2010.01.04 - 12 / Tamago Moffle

 

消石灰=水酸化カルシウムの強アルカリでウイルスを殺すという目的です。

 

が、どうなんでしょう。

確かにウイルスや菌がアルカリの影響を受ける状態になればその効果も期待できます。

が、部屋の空気中にウヨウヨとウイルスが飛んでいる時、

その全てが壁に触れるかというと?

 

難しいものです。

 

だったら石灰の工場に勤めていればほとんどの伝染病にかからない…はずですよね。

 

ワタクシ、この冬、石灰の生産現場と漆喰の部屋にいて罹患しました。

結局のところ保菌者と相対していればウイルスを浴びるんです。

 

漆喰、そこまで万能なものではない。とあえて言わせていただきます。

 

うがい、手洗い、加湿、マスク、手指の消毒…結局はそれが一番の対策です。

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なぜ でんでん協会 なのか

2012/02/17 23:54

 

何度も自己紹介しておりますが

今日は私どもが運営する

一般社団法人伝統素材伝承支援協会」について、再度。

 

長いので、皆さん「でんでん協会」と呼んでいます。

ほとんどの方が何の協会なのか分からないですね。

 


 

協会の役割はその名の通り

伝統素材にたずさわる方々の支援を行う」ことです。

 

活動の理念は4つの言葉。

 

  • 伝統素材を守ることは伝統技術を守ること。
  • 伝統技術を守ることは古民家を守ること。
  • 古民家を守ることは左官文化を守ること。
  • 左官文化を守ることは伝統素材を守ること。

 

「伝統素材」…そのへんで簡単に手に入るモノではないんです。

 

 その原料を生産している方々がいて

 さらにその素材に手をかけ加工している方々がいるのです。

 

その方々の支援も大切なコトだと考えています。

そのために各地を訪問して現状を学び、それを皆さんへ紹介する活動も行っています。

 

あるところでは「文化財の工事があるから大丈夫じゃないの?」と言われることがあります。

 

 残念ながら、それは「間違った考え」です。

 

建築だけに限らず、

私たちの生活を支える素材は「身近にある当たり前のモノ」だったハズです。

 

ところがすでに当たり前のモノは無くなってしまっているんです。

例えばワラ。

  • 屋根を葺く材料に。
  • 土壁に練り込んですさに。
  • 畳の床(とこ)に。

そのワラは無農薬のものが手に入りますか?

それとも農薬が残っていても良いのですか?

 

大規模散布用に使われるラジコンヘリ

 

そうなんです。様々な素材が失われつつあるんです。

さらに深刻なのはそれを生産する方々、そして加工する方々の人材難。

 

 

分かりやすい例を挙げれば林業です。

 

樹は放っておいて真っ直ぐな柱に出来るものには育ちません。

林業にたずさわる方が枝打ちを行い

山に手を入れることで良い木が育っていましたが…

 

後継者が不足する現在、荒れる山が増えています。

 

かつて私たちが暮らす周囲には

里山と呼ばれる人の手が入った山がありました。

それらが荒廃することが、

土砂崩れや水不足を招いている原因の一つでもあります。

 

理由は簡単なコト。

国産の木を使わないから。山にあるものを利用しないから。

 

 

私もまだまだ勉強中の身ではありますが、

私が学んだコト、これからももっとお伝えしていきますね。

 

 

最後に当協会の活動方針です。 


【設立の言葉】

 

日本の伝統美は千年以上かけて、残されてきたのではなく長い時間をかけて進化してきたものであると考えます。

残されてきたものこそが本物であり、様々な変化を経て残されたカタチ。

今も残る古民家や、古くから残されてきた寺社仏閣。風雨に晒され自然と同化していくその姿。

私たちの心の奥底にはそれらを「美しい」と感じることができる心のスヰッチが残されているはずです。

 

長い年月をかけた「伝承」と「革新」の繰り返し。私たちはそれを「伝統」と呼んでいます。

現代に生きる私たちは、常に本物を本物と認識し、素材と技術を伝承し続けていくことを目指さなければなりません。

 

ところが現在、我が国の伝統文化を支えてきた素材は需要の低下や後継者不足、環境破壊によってそれ自体の確保が難しくなっており、また、幾度となく再利用されてきたはずの古材をはじめとする伝統資財は、スクラップアンドビルドの考えが浸透してしまった建設業界において、価値を持たないゴミとして捨てられていく悲しい状況にあります。

 

私たちは伝統文化の底辺を支える者として、伝統素材を残すための活動を行うべく本会を設立いたしました。

 

漆喰を中心とした左官材料についての知識見識を広く集め、広く伝え、たくわえ、左官文化を後生に残す活動を行うだけでなく、塩焼き石灰、苆(すさ)、海藻のり、青表などの伝統素材生産者の方々、並びに麻、海藻、和紙、藺草、顔料、油など、失われつつある原料生産者の支援活動を行って参ります。

 

また、古民家が財(タカラ)であることを広く皆様に認知していただくべく、伝統資財施工士・古民家鑑定士として、古民家鑑定の活動を通じ、古民家の保存、古材・伝統資財の活用・再利用を呼びかけて参ります。それが循環型社会の再実現に寄与し、社会・環境に貢献することとなればと願っております。

 


当たり前に有ったものが当たり前に残っているように。

それが美しい未来だと思います。 

 

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